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当院での疾患経験

当院で経験した泌尿器科疾患の解説

以下の症例は学問的な記載ではなく、個人的な経験から語った経験談であり、分類なども厳密なものではありません。勤務医を辞して一介の開業医となってから、最初は苦難の連続でしたが、多くの患者さんに教えられてきたことを感謝し記憶に留めておきたいと思いました。
巷の泌尿器科医院で経験できた泌尿器科の病気について、自分なりの分け方ですがまとめてみました。
いろんな患者さんが訪れます。一般の人には少し難解な記述もあると思いますが、とにかく泌尿器科とはどんな病気をあつかっているのか、公開して知って頂くためのページでもあります。

排尿異常

  • 泌尿器科の診断力が問われ、治療にも幅がある分野。
    最近はいろんな種類の薬があり、排尿障害を改善する薬が多く開発され、適切な組合せで治療に幅がでてきています。
 
  • 正常な排尿とは、膀胱に十分に貯めた尿を自分の思う場所で排尿できることです。
    膀胱が収縮すると同時に、膀胱の出口が十分漏斗状に開き、括約筋 も収縮を止めることによって勢いよく排尿することができます。
 
  • 老化すると、前立腺の肥大化がなくても 出口が固くなり柔軟性を失って広りがりにくくなります。
    機能的にもそこが神経的に収縮しやすくなり、若い頃に比べて排尿の勢いが低下するのは、ある程度仕方ありません。
    膀胱も高齢になるほど、壁の柔軟性が失われ固くなり、尿意を制御しずらくなります。
    手術でも限界はあります。
前立腺肥大症
60歳以上の男性の5人に1人に発生するといわれる、高齢の男性によくみられる病気です。 治療は各種選択可。
老化によるホルモン環境の変化で前立腺が肥大化し、尿道を圧迫(機械的、機能的) することによって排尿障害が発生します。
排尿改善は老後の精神衛生上、重要と考えます。長生きにも影響します。
神経因性膀胱
この病気は膀胱、尿道括約筋の神経調節が狂うことによって発生する排尿障害です。
脊髄損傷による反射性膀胱、脳梗塞後遺症などによる脳膀胱(中枢性)がある一方、骨盤手術後などの末梢性の神経障害でおこります。
大脳のMRIでみられるラクネ(脳の微小梗塞)による多彩な排尿異常もあり得ます。
 
シャイ・ドレージャー症候群による独特な神経因性膀胱も3例経験しました。
これは利尿筋と外尿道括約筋の典型的な協調不全によるもので、画像検査は当然無力でした。治療は難しいが、改善の余地はあります。
状況にあわせた対処である程度克服できます。薬物治療、自己導尿などがあります。
過活動膀胱 脳の老化によって膀胱の抑制が効かなくなったり(無抑制性神経因性膀胱)、前立腺肥大症による膀胱筋肉の発達・肥大化によって膀胱が過敏になり自分の思いどうりにいかなくなる(無抑制性膀胱)。トイレにいくまでに漏らす(尿意切迫)。
いわゆる老化とあきらめている人がいます。治療は薬でなんとかできます。
腹圧性尿失禁 腹圧性は中年以上の女性に多い。怒責時、歩行時の失禁。難産などにより、骨盤底筋の弛緩で尿が漏れやすくなります。
薬とトレーニングでかなり改善します。最終的には手術があります。
尿道狭窄
尿道の炎症や、治療過程での何らかの機械的操作で傷ついたことで発生します。
まれに難渋するものあり。麻酔、出血に注意。
よきせぬ困難あり開業医にとって油断できません。
ブジ―による尿道拡張をおこないます。
夜尿症、遺尿症 治療がなかなかつづかない。
膀胱機能の未熟(蓄尿、我慢が出来にくい)、睡眠(眠りが深く尿意に気づかない)、夜間尿量(睡眠後の尿量が多い)などの因子がからまっています。
膀胱神経症
(神経性頻尿)
これは、精神的要素の影響が多く、神経の異常からくる神経因性膀胱とは全くちがうものです。精神的葛藤、心身症、更年期障害、冷え性などと関係?
尿の採り方を厳密にしてください。尿が正常であることを証明する必要があります。
膀胱は「心の鏡」と言うくらい。気をそらすように。決して痛みはないし、尿は濁らない。不定愁訴がおおい。
  • いずれの範疇にも入らないが、排尿後に僅かに尿が漏れると訴える患者さんが時々おられます。
    外尿道括約筋の原因不明の異常と考えられます。薬を試してください。
 
  • 排尿障害には、尿が出にくい排出障害と、漏れやすく蓄えられない蓄尿障害に大別できますが、神経因性膀胱は両方を色々な度合いで合併する状態としてあらわれます。
 
  • 老年女性には、老化による排出障害が時々みられます。
    例えば、膀胱の収縮が弱くて残尿がみられる、低緊張性膀胱、切迫尿意、失禁を伴う過活動膀胱があります。
    これは薬物治療で改善することがあります。

尿路癌

癌にもいろいろ、治せるものもある。前立腺癌は増加中。

膀胱癌

表在性膀胱癌は、当院でも年10~15例と多く小さな腫瘍は、外来で焼却しています。
これはほとんど治るか、コントロールできるものが多い。 例外がまれにある。
当院で2番目に多い癌です。
無症状で血尿に気づいたときは、すぐ泌尿器科へ受診すること。

前立腺癌

症状がでてからでは遅いことが多く、腫瘍マーカー(PSA)のチェックは55歳をすぎると1度は受けた方が良い。特に高齢者に多い。
当院でも前立腺特異抗原(PSA)のチェックを行い、監視しているが、たまに30ぐらいの高値を示しながら発癌のないものもあります。(大きな前立腺肥大症)
肛門からの触診と超音波検査で総合的に診断します。最終的には生検で診断が確定します。

腎臓癌/腎細胞癌/腎盂癌

腎細胞癌と腎盂癌。時折、遭遇する。超音波、CTで偶然発見することもあります。
突然の強い血尿で来院することもあるが、全く顕微鏡的血尿もみられないこともある。
発見すれば紹介している。

尿管癌

診断が難しい場合がある。開業医としては逆行性腎盂造影の検査をしたいがやりづらいケースがあります。
腎盂癌と尿管癌は発生的に類似しており、手術後でもいずれも膀胱内に再発しやすい。時折、膀胱鏡でのフォローが必要。

睾丸腫瘍

20~30歳代に多い。たまに来院されます。当院で年に2~3例程度あります。
転移のある症例も時にはみられます。1例に2年後にもう片方にも睾丸腫瘍の発生をみました。
色々な種類があり、治療法もかわります。転移も治癒可能なものがある。
転移はまず腹部リンパ節と肺に発生しやすい。睾丸から転移しやすいリンパ節(1次リンパ節など)は腹部リンパ節と腸骨動脈であり、血行性には肺に転移します。

陰茎癌

医院ではまだ経験ないが、包茎の人にまれに発生します。
包皮内にシコリ、潰瘍ができ、異臭をはなつ場合に注意。稀なものです。

尿路結石

泌尿器科での診断、治療が最も効率的、的確。

腎、尿管結石

20~40歳代に多い。泌尿器科の専門領域。結構多い。結石発作には軽いものから重篤なものまで色々です。
発熱を伴う場合はめったにないがその場合は要注意!
一般的には2~3日で消失し、その特徴を理解すれば全く心配はいりません。
発作回数を減らし早く排石させるために、尿管を鈍くする薬を服用してください。
20人に1人。結石の再発は10年間に2人に1人。
汗かきであまり水分を取らない人、20歳を過ぎても牛乳パックをがぶ飲みしている人は要注意。
また、はじめから多くの小結石を腎臓に持っている人もいます。
尿酸結石の場合は、かなり大きなものでもクエン酸製剤の長期服用で溶解するものが結構ある。
直径2cm以上のものが溶けた例もある。
血中尿酸値のコントロールが大切で、食事療法、薬物の服用により再発が防げる。
巨大なサンゴ状結石がレントゲンで発見されることがあるが大きな石ほど無症状で来院することがある。
原因はプロテウス菌による感染でおこりやすい。
結石は尿酸結石以外は薬を飲んでも決して溶けたりはしません。
尿管結石の自然排石の時は10×5mm以下と言われています。
痛みの恐怖のあまり小さな結石でもESWLを依頼する傾向もありますが、冷静にアドバイスに耳を傾けることも大切と考えます。
大きな結石は衝撃波治療(ESWL)などが適応で紹介しています。
その他経皮的腎砕石術(PNL)などがあります。

膀胱結石

時々ある。外来でも摘出可能なものも多い。
尿酸結石はφ2cmのものでもクエン酸製剤内服を約3ヵ月つづけて消失した症例もあります。
たまに砕石器でくずれない硬い石には、開腹手術をすることがあります。
症状は頻尿(特に動作時)、血尿、排尿痛。腰痛は起こらない。
留置カテーテルのバルーンを破裂させ、自然抜去して困惑したケースもあります。

尿道結石

小結石が後部尿道にたまに引っかかる。外来で摘出可能。症状は排尿痛、排尿困難、血尿、残尿感など。
尿道舟状窩(出口)で成長することあり。いずれも稀。1例を経験。

前立腺結石

よっぽどでなければ放置していてよい。

尿管結石にはピンからキリまで

  • 結石発作時に高熱を合併する場合は、敗血症の危険があり、早急な処置が必要です。
    要注意!こんなケースをこれまでに3例遭遇しました。
    勿論、直ちに処理可能な施設に紹介し、事無きをえました。そんな緊急な判断に迫られることもあります。
    結石は簡単なものから複雑・危険なものまであり、あなどれません。
 
  • 結石発作の特徴は腰部の鈍痛と下腹部に放散する激しい痛みが同時に襲う。
    足には痛みはこない。これは尿管が閉塞しケイレンした時の症状です。
 
  • 両側尿管が同時に結石で閉塞するケースは最近2例遭遇しました。
    1例は全く尿が出ず、血液だけが少し出るくらいで来院しました。緊急で経皮的に腎臓に管を入れて、尿を横腹からだしてもらうべく、施設に紹介しました。このような緊急事態もあります。

症例

腎臓結石・腎盂結石
 
これは臥位のX線写真である。
腎盂に直径2cm程度の結石がみられる。
また、腎杯部分にも小さな結石群がある。
点線に囲まれた部分が左の腎のある部分です。
 
尿管結石による結石発作時の尿管閉塞
 
排泄性腎盂造影検査の所見
右の腎盂尿管は正常に働き、膀胱が造影されている。
しかし、左の腎盂は1時間たっても造影されてこず、腎全体が白く描出されているだけである。(矢印)
これは結石による尿管閉塞のため、腎盂内圧が上昇しているため、造影剤の混じった尿が作られないための現象でこのように写る。
尿管結石症例の排泄性腎盂造影の6時間後のレントゲン写真
 
右の腎盂尿管は既に造影剤の混入した尿が全て排泄されており、尿管を閉塞させた結石のところで、ダムの現象のようにstop signが発生している。(矢印)
完全に閉塞していた尿管と結石の隙間から徐々に尿が漏れ出して、このような写真が写し出されるようになったわけである。
もう少し、時間がたつと、結石の横から尿がスムースに流れだし、左腰部のだるさは完全消滅してsilent stoneの状態になる。

尿路感染症/生殖器感染症

細菌性膀胱炎

20歳代、40歳代の女性に多い。男性まれ。
大腸菌や腸球菌の原因が多い。別のページを参照のこと。

間質性膀胱炎

潰瘍状、繊維素付着。無細菌性。膀胱壁の過伸展で出血することがある。

前立腺炎

20~50歳代男性に結構多い。過労、性交などがが原因。病態さまざま。治療期間も幅がある。
分類参照表へ

腎盂(腎)炎

女性に多い。
内科で治療されていることが多い。急性の状態が続くと腎萎縮をきたす場合もある。
再発しやすい人は注意!そんな人は泌尿器科の受診を勧めます。
膀胱尿管逆流現象(VUR)が原因となっていることがあります。
プロテウス菌の感染によって、たまには、知らぬうちにサンゴ状結石ができることがあります。

腎膿瘍

稀に有り。14歳の健康な男子にみられた。(原因不明)
発熱、尿路感染の所見あり、CTで判明。

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細菌性のものがほとんどで、外来でもよくある。稀に結核がある。
治療に反応しないものは腫瘍よりは結核を疑う必要があります。
子供にもまれにあるが、睾丸回転症の鑑別があるので即断はできない。
発症後数日経ってから来院したケース、陰のう部の発赤がある。

尿道炎

性行為による感染がほとんど。いつまでも減らない病気です。

亀頭炎/包皮炎

当院では、大人では風俗産業に関連して溶連菌によるものが増加している。
糖尿病患者の場合、慢性の亀頭包皮炎になりやすい。よくあるカブレによる亀頭包皮炎の他に、カンジダ感染によるものもある。包茎の人は恥后が原因となることが多い。
幼児や小児にも多い(真性包茎、恥后が原因)。免疫力が低下した時に発生する。

結核

忘れたころにやってくる。無菌性のの膀胱炎、膿尿で抗生剤が効かないのが特徴。
開院以来3例発見。腎、副睾丸、極めて稀ですが、前立腺にも発生します。
頑健そうな30歳代の人にもみられた。

睾丸炎

睾丸が柔らかく、腫れあがる。抗生剤は効かない。高熱がつづく。
おたふく風邪のウィルス。先々、無精子症、男性不妊になる。

尿道憩室炎(膿瘍)

若い女性にたまにみられる。膿がでる。腔前壁、尿道の下方に瘤を形成する。
穿刺で対応。再発はあるかも。

傍尿道瘻孔感染症

外尿道口唇部、包皮陰茎腹側部などに開く瘻孔から膿がでる。淋病に多い。

糸球体腎炎

代表的な腎炎は、膣血性連鎖球菌を抗原とする免疫複合体のアレルギー反応が腎の膜におこり、ろ過機能が低下する病気。軽度のものは、血尿で泌尿器科を受診する。
いつまでも尿蛋白が多いものは、早く腎生検(組織検査)が必要。

小児膣炎(女子)

ときどき来院、再発し易い。排尿痛などが主訴。膣分泌物で外陰部がかぶれ、尿がかかるとしみるので排尿痛で訴える。 免疫力が低下した時に発生する。成長すると、再発もなくなる。

先天性疾患

真性包茎

子供の背面切開は当院でも行っている。
局麻で可能。全身麻酔で手術を行う必要はないと考える。とんがりコーン状で剥けない包皮が適応。
亀頭包皮炎の繰り返しで先が癒着しせまくなったものは用手的に広げることができる。

停留睾丸

検診でひっかかる。時々相談にのっています。紹介している。

陰嚢水腫

小児の場合、先天性が多い。たまに感染性のものがある。一度穿刺してもすぐ再発するものは紹介、手術となる。大人の場合は、根治手術については本人の希望による。

精索水腫

子供、大人にもある。これも結構みかける。鼠径ヘルニアと紛らわしい。

精液瘤

大人に出現。副睾丸にできた嚢胞でサイズ色々。
大きいものは陰嚢水腫と紛らわしいことが多く、穿刺液に精子がまざることで診断がつく。
薄いカルピス状の分泌液である。超音波検査で多房性のことが多い。
小さいものは慢性の副睾丸炎と紛らわしい。超音波検査で判別する。

水腎症

突然の腰痛から、偶然発見されるものまである。泌尿器科的検査で結石、癌が否定された時に診断される。
腎異常血管、索状物による尿管の外部からの懸架状態で水腎になることもある。
その他尿管の蠕動筋肉の異常で水腎がおこることがある。利尿がかかっている時に間欠的に出現することがある。診断は、逆行性腎盂造影をおこないます。多くは先天性。
最近は内視鏡手術で治療されている。紹介した症例は経過良好。

馬蹄鉄腎

偶然発見や腰痛による受診、たまにあり。左右の腎臓が融合した奇形で、馬の蹄鉄状をしている。

膀胱尿管逆流

稀にあり。開業医には来ない。小児に多い。再発性の腎盂腎炎のときはこれが潜在することあり。

精腺機能不全症

下垂体、機能不全、染色体異常も希にあり。前者はホルモン注射で機能を維持している。

傍尿道嚢腫

外尿道口周囲の口唇、包皮に嚢(ふくろ)ができ、液や膿がたまる。切除手術を行うこともある。

良性腫瘍

膀胱乳頭腫

腫瘍の組織検査でたまにみられる。

尖圭コンジローマ

パピローマウイルスによる。性行為感染。
特徴は鶏の鶏冠状が多い。大きくなり、増えること。電気焼却、軟膏治療、包茎手術を適宜選択。

尿道息肉腫(尿道カルンケル)

局部麻酔で簡単手術。時折あり。拭いたときに血がつく。排尿時不快感。

陰嚢脂肪硬化性肉芽腫

脂肪の塊がペニスの付け根、恥骨部から陰嚢、会陰部にかけて広がる。
これまで7例経験、リング形成。治癒経験あり。消炎剤の投与のみで不思議になおってしまう。

腎血管筋脂肪腫

時折あり。良性の過誤腫。危険は自然破裂。
 
右の超音波検査画像の白い部分がそれである。まれ。比較的小さく、増殖傾向が鈍ければ、経過観察でよい。直径4cm以上で増加傾向のものは治療が必要。

その他症例

腎性血尿(突発性腎出血)

激しい肉眼的血尿から極微量の顕微鏡的血尿まで程度は色々である。
左腎静脈の欝血、クルミ割り現象によるもの、動静脈瘻など原因は様々であろうが、尿路の精密検査や血液検査で他の泌尿器科疾患や腎炎が否定されている場合に診断されます。尿管出血もまれにあり、含まれる。
 
左腎静脈が、腹部大動脈と上腸間膜動脈に挟まれて圧迫され、静脈圧が亢進することで、腎臓からの血尿が生じる現象。(上図参照)
これをクルミ割り現象という。治療は薬による止血のみで、経過観察でやがて改善する。
 
クルミ割り現象とは、2本の動脈に左腎静脈が挟まれて拡張し静脈圧が上昇して腎臓から血が漏れて血尿となると考えられます。肉眼的血尿のほとんどは一時的。例外もある。

ペイロン病

10例以上経験あり。
ペニスのしこり、勃起時痛。2例は局注で治癒。早期では、漢方薬で改善することもある。早期発見、早期治療がお勧めです。

陰部帯状疱疹

尿閉、排尿困難で来院。陰茎、陰嚢や仙骨部の疱疹。3~5例経験。
尿道痛をきたすこともある。片側性で水泡~痂皮形成がみられ、触れると痛い。

血精液症

精液に血がまざる。30~40代によくみられる。薄いピンク色、コーヒー色から真っ赤ないろまで様々。強い血尿を引き起こすものまである。単なる精嚢出血か前立腺炎症によるもの。悪性は稀。
前立腺炎に罹っている時に射精するとおこる。射精の前後にかなりの出血があり、膀胱に凝血塊が貯まって排尿困難をおこすものもある。内視鏡でみると精阜と呼ばれる部分の腫脹がみられることもある。(精阜出血)

男子不妊症

紹介することが多い。10組のうち1組が不妊で、その1/3が男性側に原因があるといわれる。
結婚2年以上で妊娠なしの場合。精液中に精子が少ない乏精子症、精子が全く存在しない無精子症、その他精子無力症がある。精索静脈瘤についても、治療対象となる。

精索静脈瘤

時々あり。不妊の原因にもなる。 陰嚢部の不快感で来院することもあり、軽いのはよくある。

仮性包茎

希望に応じてたまに美容手術も。 必ずしも手術する必要はない。自費の手術になる。

嵌頓包茎

用手整復でだいたい治る、背面切開も行うことあり。手術は年4~5例あり。

睾丸回転症

たまに来院。朝方の突然の睾丸痛。思春期に多い。副睾丸炎との鑑別に難しいケースもある。
早急に、手術が必要。(外科的整復)。せめて2日以内に処理したい。
経験の限りでは副睾丸の睾丸に対する付着がゆるいために、その間の回転が意外におおい。
精索のねじれによるものもある。

後腹膜繊維症

1例経験あり。

後天性尿管狭窄

後腹膜の腫瘍浸潤によるもの。胃癌。直腸癌によるものが多い。腎盂と膀胱の間の尿管にステント挿入して尿路の閉塞を防ぐ。このステントの挿入で体に管をつけずに生活できるのは大きい。
管が横腹に刺さるように挿入されていると消毒、ガーゼ交換も必要で、風呂に入るのも大変です。(腎瘻)
時折ある。当院でもおこなっていたが、最近はない。
一般に、狭窄の原因についてはCTスキャンでも診断できない。
尿管は腹膜の裏に密着して走るので腹膜の異常に影響されやすく、一方に異常(水腎)がでてから他側の尿管に及ぶまでが以外に早い。

勃起不全

バイアグラ、レビトラによる効果が期待される。

膀胱結腸瘻

S状結腸癌の膀胱壁への浸潤で瘻孔を形成。糞尿がみられ食物の消化物が混ざる。開業して1例経験した。

睾丸損傷

睾丸がさけて陰嚢内に出血する。超音波検査で診断。経過観察のみでもやがておさまるが、先々、睾丸が萎縮する。消失することもあり。

腎外傷

腎動静脈瘻を形成したものを1例経験した。CTで診断。
DIPで所見が乏しい割に、血尿がなかなか止まらないものは要注意。
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