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診療日記

診療日記 ( 一開業医の診察室)

夜間頻尿を減らす短期的なテクニック、長期的な効果と意義について

2024-01-06
夜間頻尿の操縦桿を握っているのは患者さん自身です。夜間頻尿の改善には短期的、長期的効果があります。
経過観察中の82歳の前立腺肥大患者さん曰く、「なぜ、同じ薬を服用しているのに0〜3回と変動があるのですか?」

 貴方は薬だけに頼ってはいませんか?薬を服用したら治るものと勘違いしていませんか?
 薬で膀胱と前立腺の部品調整をして排尿機能を調整しているのです。年齢的な臓器の劣化で傷んだ機能を修復しているのです。それだけで夜間頻尿が安定して改善するわけではありません。

ベットで超音波の検査をしていると「それはなんの検査ですか?」と質問。

 これは残尿の検査です。排尿状態が良いかどうかを調べているのです。残尿が多ければ出にくさがあり、頻尿傾向となり、薬の調整が必要かどうかをみているの

 ここからが本題です‼️

 夜間頻尿は排尿機能だけ直せば良いというものではありません。生活全般が関係するのです。夜間頻尿はグッスリ眠ること、代謝を起こすことが重要なのです。老化する中で日々の暮らしの中で考えることが重要なのです。体全体の操縦桿を握っているのは貴方なのです。貴方がどのような日常を過ごしているかで回数が増えたり減ったりするのです。

 貴方が意欲的で活動的な行動をしていれば、それが尿の濃さに反映して日中の頻尿に係り、夜間の冷えの有無で深い睡眠の程度によって夜間排尿回数が決まるのです。夜中に目が開けば高齢者の大半が排尿行動をとるようになるのです。夜間頻尿を減らすには、深い睡眠をとるようにしなければならないのです。

 代謝と活動のリズムを決めるのは、操縦桿を握っている貴方なのです。だから、0〜3回に夜間頻尿が変動するのは、身体の操縦次第で生活の過ごし方を改善することで0〜1回に安定化することができるということです。貴方のやる気と学習次第で少ない回数に固定していくのです。薬で排尿機能の修理をするだけでは改善しきれないのです。

「では、夜間頻尿を減らす意義が今ひとつわかりません。2回でも私は苦にはなりませんが?」

 そういう人もいると思います。健康意欲、目的意欲が高ければ、そんな発言は出てこないはずです。夜間頻尿の改善は日中の活動意欲を向上させるはずです。すなわち、日常生活の活発な人ほど、泌尿器科疾患がコントロールされている限り夜間頻尿はほとんどないのです。

 自宅に篭りがちな人は、夜間頻尿を許し代謝は上がり難いのです。長期に続けば体力は低下して筋肉量も減っていくのです。要するに、日常生活の意欲の寡多が、身体の操縦桿を握っているのです。だから、夜間頻尿を減らす方が健康につながるので、健康のバロメーター、意欲のバロメーターになるのです。すなわち、生活習慣病の予防にもなり、日々の生活が健康的であることの道標になると考えます。

 人それぞれに人生の楽な過ごし方、独自の生き方、太く短い生き方があるので無理にはお勧めしません。ただ目の前の嫌な症状をだけを取っておけば良いというのであれば、それはそれで深追いは致しません。


 高齢者にとってあの世へ行くためのハードルは高く聳えています。ピンピンコロリとはいかないことも多いのです。男性の平均介護期間は9年と言われています。介護期間をできるだけ短くするのがベストです。介護生活は自由が制限され、長期に及べば迷惑がかかります。
 施設入居では他人に依存して自由が利きません。だからできるだけ長く自立生活を続けられるように努力して介護期間を短くする方がいいのではないかと思うのです。なお、突然死も周囲に迷惑がかかるので避けねばなりません。

 そのためには、健康で自立生活を長く続けるのが一番です。夜間頻尿のない健康的な生活を続けるのが大事だと考えます。夜間頻尿の回数は健康生活の目安であり、操縦桿を握っている本人の活動意欲を示唆するものです。

 なお、これらの内容は拙著「夜間頻尿の正体」に則って表現しています。

 <診察室での一コマ>

 88歳の別の患者さんがこの本から生活の仕方を感じ、さらに精読しようとして興味を持って診察中に訴えてくれていたことに驚いています。一般読者にはかなり骨の折れる本で、当院の患者さんには積極的には勧めていませんが、このご老人の理解しようとする興味と意欲に頭が下がります。精読せずとも飛ばし読みでも十分ですよと答えました。夜間頻尿から元気で90歳を超える高齢者の生き方の方向性を探って欲しいと思っています。私もできれば試して確認してみたいです。まだ、その資格はもっと先のことになります。


 <短期的な効果と安定についてのイメージ>
 前立腺の肥大化や膀胱の機能の変化については排尿機能の劣化を薬で調整するが、老化による生体機能の劣化による代謝の低下を補って深い睡眠を得るような生活操縦が必要です。操縦桿を握っているのは患者さん自身なのです。夜間頻尿は日々の生活のQOLを改善するためだけではありません。

 <長期的な効果についてのイメージ>
 それは老後の健康生活の目安なのです。すなわち、高齢者は生体機能の劣化を代謝を上げてリズムのある生活を取り戻すことで、若年者の代謝リズムに近づけることができるのです。それは生活習慣病の予防にもなり、1日の生活を充実させ、老化の防止に役立つのです。長期的にみても夜間頻尿を減らすことに十分な意義があると考えます。夜間頻尿は、短期的にも長期的にも老後の生活の健康指標として役立つのです。
 

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