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診療日記

診療日記 ( 一開業医の診察室)

真夏の夜間頻尿悪化の一パターン

2023-09-13
夏によくあるパターン
盛夏に受診した前立腺肥大患者さん 「夜間頻尿が悪化した。なぜですか? 薬が効きにくくなったのか悪化した原因は何ですか?
 夏場にじっとして過ごしているため、夜間頻尿がキツくなったと思われます。こういうパターンが多いです。外出せずに、汗をかかず、エアコンで過ごしていたんですね。熱中症や暑さを逃れるために屋内でエアコンで体温調節をしているからです。怠け癖ですね。座っている時間が長く、しかも、うたた寝がつづくこともあり代謝機能が低下している上に水分を摂り過ぎたのでしょう。運動不足で体も使っておらず、中途覚醒が増えて夜間回数が増えたのではないですか?運動して筋肉を使って汗をかき、体温調節をすることをおろそかにしたからです。代謝を上げて汗をかき、体温調節をしているのが恒温動物である人間の本質であり宿命なのです。汗をかいたご褒美に水分を摂っていれば、体に過剰な水分が取り入れられず、尿量も増えないのです。本質を忘れて小手先だけの健康対策をしてもあまり効果が出てこないのです。エアコンで外気温調節に終始し、水分だけをこまめに摂っていても場合によっては逆効果です。じっとしていて汗をかいても体内に過剰な熱が残留してスッキリしない場合もあります。筋肉を使った運動による積極的な発汗は水分を要求するし、その後の発汗処理で十分に体を冷やしてくれるのです。水分出納バランスについては口の渇きより、薬による着色尿を除くと尿の色が一般的な目安になります。体温調節を動きの中で維持するのが大切なのです。

 サウナは約80度以上で5〜10分体を温めて、その後で水風呂や冷水シャワーをかければ気持ちよくスッキリします。30分も入室するバカはいません。それと同じで、いくら40℃近い猛暑の最中でも、よく汗をかけるような暑熱順化ができており体調さえ悪くなければ、10〜20分外出で歩いて汗をかいても家に帰って汗を拭いて冷たいものや水分を摂って体を冷やす環境があれば、体はスッキリして代謝が上ります。そうして体温調節が出来ていればどおってことはないはずです。熱中症を過剰に怖がって家でじっとして動かずにいるため、代謝機能が低下して尿量、睡眠に支障をきたすパターンです。「猛暑の時は外出せずに家で過ごしてください」という無難なアナウンスが誘因になってます。程度問題や過剰反応があるので、逆効果の面も考慮すべきです。また、エアコンをつけずに29℃以上で過ごすとうつ熱の心配が出てきて水分摂取は必要です。必要な水分量は尿の色を参考にすべきです。
 人は汗をかいて体温調節をする恒温動物なのです。本質を見据えて動きによる体温調節に心がけねばなりません。特に高齢者ほどきをつけなばなりません。それを続ける意欲、目的意識があれば健康につながるのです。熱中症は体温調節ができなくなり体温上昇で起こるのです。外界気温の適応には、暑い時でも汗をかいて水分を補充し体温調節で適応させていく必要があるのです。大まかな情報に左右される現状があるのです。

 話が長くなりましたが病状が悪化したのではない、生活の仕方はよくなかったための一時的な現象で、中途覚醒が増えて排尿衝動の機会が増えて夜間頻尿が増加したと考えられます。場合によっては昼夜逆転になってしまいます。特に体力のない高齢者はそれによって負の連鎖に陥りやすいのです。夏バテの体調不良や免疫力の低下にもつながるのです。要するに、ぐっすり眠れるような生活に気づくことが大切です。

<注釈>
夜間頻尿は人の生理機能の上に泌尿器科疾患があることがあり、疾患だけでなく生活改善も必要不可欠な現象であると思われます。すなわち、病的泌尿器科疾患を改善すると共に、特に代謝、睡眠パターンが深く関与するため、一方で老化による機能の劣化を考慮して自己管理としてその改善に努めなければならないという考え方です。当然と言えば当然のことですが。患者さんへの治療に対する柔軟性を持ってもらうこと、日々の疑問に応えることが大切だと考えています。
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