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医院の現在診療している内容

  現況について紹介します。泌尿器科とは何をみているのか、正確には知らない人が多いのでは?  泌尿器科開業といっても医師の得意分野も違い、様々な受診患者層があると思います。そこで当院の特徴を知ってもらうために、現在の受信者の病名分類を行いました。
  なお、前立腺肥大症の関係で男性が多いですが、女性も来院されます。そして、当院に通院されている方は元気な、健康志向の人が多いようにお見受けします。

月別病名統計(重複あり)

  通院疾患は病名の割合は、直近の平成30年1月の集計では、前立腺肥大症45%、過活動膀胱23%、慢性前立腺炎12%、尿路結石5%、膀胱炎4%、前立腺がん4%、尿道炎3%などとなっています。(病名の重複が入っています)   
なお、慢性前立腺炎については継続受診者はごく少人数です。また、無菌性慢性前立腺炎に対する経過観察は積極的には行なっておりません。
 
  当院の排尿障害に関係する患者さんは最近の5〜6年で漸増し70%近くに達してきています。このように当院は排尿障害に特化したかたちになっており、前立腺肥大症対策については、「夜間頻尿」に力を入れて満足度を上げる取り組みをしています。
  また、前立腺がん検診2次施設として地域に一定の役割を果たしています。その他では、性病関連、尿路結石の薬物治療、血尿の診断などを行なっております。最近の数年は確かに初期梅毒の発見も増えてきており、泌尿器科開業医として注意深く見守る必要があります。

2018年6〜12月集計の病名割合 (泌尿器科開業医としての使命)

 
  当院の診療内容は、前立腺肥大症、過活動膀胱などの排尿障害疾患が多く、これらの症状改善のために薬物治療をおこないますが、患者さんの習慣、環境のなかには改善に抵抗する状況があります。排尿に関する日常の不便さを少しでも解決し、改善のための生活指導で環境整備、体調を整えていくことが泌尿器科専門開業医の使命の一つであると考えています。前述の生活指導で自己管理を促すことは、生活習慣病の予防・改善にも貢献するものであると考えます。そして、アンチエイジングのために有効であり、フレイル(老人症候群)や介護生活に近づかない活発な生活へ誘導していくことになります。
  さらに前立腺がん、膀胱がんなどの泌尿器科がんの早期発見についても第2の使命であります。当院における2018年6〜12月の保険病名の平均割合で見ると、なんとかそれが果たせていると思っています。今後もさらにその使命を続けて行きたいと思います。そのほかにも、結石、性感染症などの解決に向けて努力していくつもりです。ここ数年梅毒の初期症状をよく見かけるようになってきました。泌尿器科開業医として早期発見早期治療と監視の役割を果たしていきたいとおもっています。
 
 

「当院のここ10年の延べ受診患者数の推移」

2018年は地震、集中豪雨、台風と、京阪神地方は6、7、9月は混乱しましたが、医院には大きな被害がなくホッとしています。しかし、受診者はやや減少しております。この10年間突っ走ってきましたが、これからも体力を鍛え、診療していきたいと思っています。

新患数、初診数の推移

2018年度は11月までの集計です。

「前立腺肥大症の月間病名数平均」

当院の前立腺肥大症病名のついた患者数はほとんどがLUTS患者であり、増加傾向が続いている。その約85%になんらかの前立腺肥大症薬を処方し、継続管理を行なっています。レセプトに占める割合も限界ですが、30年度は11月までの集計だが、まだ今年も割合が漸増を続けました。
参考までに「前立腺肥大症を主とする下部尿路通過症状(LUTS)患者さんについては、http://miyakodaclinic.jp/publics/index/114/#block291を参考にしてください。
 

過活動膀胱の治療の実践的取り組み

新薬「べオーバ」の興味深い使用経験

  2018年11月末に発売された新薬「べオーバ」の治験に参加し、副作用が少なく効果に優れているようなので、これまでに使用してきた薬との比較、使用範囲の考察を臨床第一線である外来診療に積極的に使っています。特に注目すべきは、これまでに効果の出にくかった難治性の過活動膀胱症例にかなり有効であることです。その効果は1回尿量の増加、尿意切迫や失禁の著しい減少で頻尿が改善することです。当院には排尿障害の患者さんが月600人以上通院することもあり、投与を試みたい患者さんがかなりおられるからです。
 
  ただし、この薬ははっきり尿意切迫や切迫性尿失禁がない、ただの頻尿では効果が全くなくてむしろ排尿困難が出てきます。正確な過活動膀胱の診断が必要であり、専門性も必要な薬です。
 
  昨年11月末より今年(2019年)の4月20日の時点では約400例近くに使用しており、だいたいの傾向がわかってきました。発売以来の使用経験では、日本全体でも多い方だと思っています。その傾向は、べオーバは他の抗OAB薬と異なる優れて効果とまれに排尿困難を引き起こすことです。排尿困難をきたす症例は、多くは残尿を持つ症例であるがそれ以外の不明な場合もあるようです。しばらくは経過観察が必要です。
 
  これまでに経験した中から具体例を挙げてみます。
  著効例の代表としては、78歳男性。切迫性尿失禁、頻尿が従来のの抗OAB薬では反応が中途半端で夜間頻尿も4〜5回と改善せず、薬剤を増量したり、抗コリンとβ3を併用しても効果が出なかった症例が、これまでのネオキシテープにべオーバを追加した途端に尿失禁がとれ1回尿量が増したと言います。効果も早く出てきており著効例として挙げました。このような難治症例の改善は時々見かけ、べオーバは全く次元の違う効果があると思われます。
  べオーバは切迫性尿失禁、1回尿量の増加、頻尿、夜間頻尿を改善する効果があります。ベタニスより効果が強く、切迫性尿失禁に対する効果もトビエース、ベシケアにも匹敵し、さらには1回尿量の増量効果に秀でているようです。抗コリン薬の副作用もなく、緑内障にも対応できるので使いよい薬です。
  一方で、前立腺肥大症治療中に切迫尿意を訴える症例に、オンデマンドでべオーバを処方したところ、すぐに残尿感、排尿困難が出現し、自己中止した症例も数例ありました。残尿があったり、低活動膀胱傾向があると悪化することもあります。
  また、面白い症例として、40歳の女性が過活動膀胱が治らないとして受診されました。他の泌尿器科で失禁を伴わない切迫尿意に対して、べオーバを処方されましたが改善せず、さらにバップフォーを追加されましたが改善しなかったと言います。絶えず尿意があり辛いとのことですが、夜間は1度も尿意で起きず朝まで寝ているとのことです。わたしは、これを過活動膀胱と診断しません。このようにはっきりした切迫尿意、尿失禁のない症例にはべオーバは無効であると思われます。
  このようにべオーバの使用には正確な過活動膀胱の診断が必要と考えていますし、その全容がわかるまでは注意が必要です。
医療法人 慶水会
都田泌尿器科医院
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